メゾンマルジェラとは?
名門アントワープ王立芸術アカデミーのファッション科を卒業したMartin Margiela(マルタン・マルジェラが1988年に創業。1990年代にかけて、前衛的なファッションを次々と発表し、独特の感性で伝説の鬼才デザイナーとなりました。その後も、1998年のコムデギャルソン(COMME des GARCONS)とのコラボレーションをはじめ、H&Mやコンバースなど、さまざまなブランドとのコラボを行っています。特に、日本国内に直営店が多いことでも知られています。
ポペリズムの先駆者
今でこそ、ビンテージ風のジーンズやスニーカーはファッションの主流になっていますが、まだブランド品といえば華やかできらびやかなイメージしかなかった1980年代当初に、ほつれや色あせ、古着風の加工を施した服を発表し、ファッション界に衝撃を与えました。前衛アートとも思える彼の試みは反モードを掲げ、その後のファッションの流れに大きな影響を与えました。
マルジェラの魅力
◆ロゴで主張しない!
マルジェラの服には、「カレンダータグ」という、服のジャンル別に識別できるラベルがついていますが、そこにはブランドの固有名称を表すロゴが入っていません。通常、ブランド品といえばブランドのロゴが入っていることがステータスになりますが、マルジェラではブランドにとらわることを嫌い、タグがすぐに取り外せるようになっています。そこには、自らのデザインした服に対する自信と、ブランドに対する既成概念を打ち破る信念が感じられます。
◆シンプルなのに個性的
ランウェイを見ていると、前衛的なファッションも多く、着こなすのが難しいのではないかと思われますが、実はマルジェラで人気のあるアイテムは、エルボーパッチに代表されるようにシンプルなものが多いです。しかも、着ることで大人の上質感を演出できるため、洗練された大人のイメージにぴったり。男性有名人でマルジェラを愛用しているのは、福山雅治さんや中田英寿さんが知られていますが、服で主張しすぎないのに、秘めた情熱を感じさせる、そんな魅力があるような気がします。
◆遊び心あるデザイン
2018SSコレクションで一番目を惹きつけたのが、こちらの枕をモチーフにしたキルティングショルダーバッグ。こんな遊び心も個性的なファッションを好む日本人に愛される所以かもしれません。
マルジェラの名作といえば
マルジェラの数々のアイテムの中でも、特にファンの多いといわれる名作がこちらの二つ折り財布。マルジェラファンならひとつは持っていたいですね。知っている人が見れば一目でわかる縫い目がポイントです。ロゴで自己顕示するのではなく、本当によいものを愛する人だけにわかってほしい、という思いが込められたこだわりの財布です。
財布にも、もちろん、カレンダータグが!
包装も、とってもおしゃれです。
人気アイテム
◆足袋ブーツ
マルジェラの代表格ともいえる一番の人気アイテムは、なんといっても、和の要素を取り入れた「足袋ブーツ」です。コムデギャルソンの創始者、川久保玲に影響を受けたといわれるマルジェラの試みは大成功を収め、日本では、タレントのYOUさんがテレビで紹介されたことにより、一躍大人気となりました。個性的なファッションを演出できるため、現在までもつづくロングセラーとなっています。
あの、世界的な歌姫、リアーナもいくつかの足袋ブーツを愛用し、ファッションスナップをキャッチされています。リアーナとコラボしたブランドは、瞬く間に世界中で完売するほどのインフルエンサーなので、ファッションセンスはピカ一。
スリッポンタイプもあります♪
◆八の字ライダース
スリムでラインのシルエットがきれいなことで知られるマルジェラですが、こちらの「八の字ライダースジャケット」といわれるレザージャケットは、シンプルながらも他にはない斬新なデザインでロングセラーの人気アイテムです。
◆エルボーパッチ
こちらは、袖部分にパッチのついた、エルボーパッチといわれるスウェットです。ここにも見事にマラジェラ特有の世界観が現れていますが、スウェットにレザーを合わせることで、高級感をプラスしています。
ジョンガリアーノの登用
ジバンシーや、ディオールのデザイナーも勤めたジョン・ガリアーノが2014年より手がけることとなり、新生マルジェラが誕生しました。以来、ブランド名をマルタン、マルジェラからメゾンマルジェラに変更しています。2018SSランウェイでは、淡い色のシースルー素材や花柄などを多く使用したアイテムが見られました。
まとめ
常に時代の最先端を行くデザインは、ファッション界をリードし、時代の牽引者となるとともに、既成の概念を打ち破るブランド概念により、多くファンを生み出しました。これからの新生マルジェラも、創業当初のブランドイメージを守りつつも、新たな風を吹き込み、トレンドの第一人者であることを期待します。
韓国留学→フリーライター→現在は韓国で2児の子育てをしながら、バイマのパーソナルショッパーとして活動中。目標に向けて、日々邁進しています。
好きなこと:読書、ネットショッピング 尊敬する人:ホリエモン、デヴィ夫人