Y-3について
Y-3は、80年代にコム・デ・ギャルソンの川久保玲とともに、全身を真っ黒な衣服で身を包む、「黒の衝撃」と呼ばれファッション界に衝撃を与えたモード界の巨匠、山本耀司とアディダスがコラボし、2003年に誕生したモード×スポーツファッションブランドです。
山本耀司はアディダスとのコラボにあたり、原宿の若者達がおしゃれにアディダスのウェアを着こなし、街を歩く姿を見て思いついたそうです。ブランド開始当初はシューズのみの展開でしたが、その後アパレルラインも開始。彼の生み出すデザインは、スポーツブランドのカジュアルさを感じさず、徹底したヨージ・ヤマモトの世界観が表現されていて、高級モードブランドの息吹が吹き込まれた上品なデザインとなっています。
Y-3のYはYoji Yamamotoの頭文字で、3本線のラインはアディダスを示し、「スポーツウェアをエレガントでシックなものに」というブランド理念が籠められています。スニーカーを始めとしたモノトーンカラーのアイテムに独自の解釈とエッセンスを加え、ブランド開始当初から時代に流されず、個性的なモード路線を貫いているのが特徴です。ブレない信念で、他とは一線を画した個性的なファッションを楽しみたい世界中の若者達に愛されています。
デザイナー山本耀司
デザイナー、山本耀司はオーダーメイドの洋装店を営む母親の元で育ち、一時期は弁護士になろうと法律の勉強に励んだこともありましたが、女手一つで一人息子を育て上げた母親の影響を強く受け、慶應義塾大学を卒業後にファッションの道に進むことを決め、文化服装学院へ入学。在学中にデザイナーの登竜門である装苑賞と遠藤賞をダブル受賞し、1972年に株式会社ワイズ(Y’s)を設立します。
1981年にパリコレクションデビューを果たし、Yohji Yamamotoとしてスタート。当時タブーとされていた黒をファッションに取り入れ、全身黒ずくめでボロ切れのようなデザインの服は「黒の衝撃」と呼ばれ、ファッション界に衝撃を与えました。その後黒を基調としたモードルックが定着し、モードの定番化となるなど、時代に先駆けて革新的なデザインを取り入れました。身体と服の間に空気を纏うような太いシルエット、ドレープやレイヤード、アシンメトリーなどの今までになかったトレンドを生み出します。その、常識にとらわれず、既成概念を破壊する斬新なファッションは圧倒的な存在感を放ち、『BROTHER』、『Dolls』等、北野武の映画作品の衣装として数多く採用されました。
しかし、その後高級モード路線が定着化するにつれ、Yohji Yamamotoデザインの服は気軽に若者達が楽しめるファッションとは遠のき、山本耀司は「自分がストリートから離れすぎてしまった」と感じるようになり、新たに若者達に人気のあるスポーツブランド、アディダスとのコラボを思いつき、Y-3を設立するに至ります。
それにより、現代工学とモードデザインを駆使した画期的なモード×スポーツファッションブランドが誕生しました。今までにない、スポーツブランドの機能性とファッションとして楽しめるデザイン性を融合させた革新的な試みとなり、より若い人たちにも楽しめるブランドとして定着しました。
メディアでの露出やファッションのトレンドに左右されない反骨精神はY-3の中でも変わらず生き続け、「自分が何かをマスターしたと思ったらもうおしまいなんです。私はいつでも誰かと闘っている。権力、金、凡庸、既成概念……そういったものといつでも闘っているんです」と山本耀司は語っています。
めまぐるしく変わり行くファッション業界において、山本は現代の若者達はSNSなどを通じて他人のアイデアや価値観に翻弄され、自分を見失っていることに警鐘を鳴らし、ファッションを通じ、ありのままの自分、ありのままの人生を生きることを提言しています。これからも、Y-3は既成概念にとらわれない個性的なファッションを愛する若者達に支持されていくことでしょう。
定番人気アイテム
SAIKOU
https://www.instagram.com/p/BjpUpD_DKQx/
saikouと名づけられたこちらのスニーカーは、大人気の定番アイテム。アディダスの3本線とY-3のロゴが両方楽しめ、柔軟性に富んだプライムニット素材でフィット感も抜群。その名のとおり、最高のデザインと機能性を誇る自信作です。
ハイカットスニーカー
https://www.instagram.com/p/Bcb3WS4DXnU/
流線型のボリュームソールに、Y-3にアイコニックなロゴを配したハイカットスニーカー。BASHYOと名づけられたこのスニーカーは、シンプルでスタイリッシュなデザインの中に、禅や和の雰囲気を纏う、静の美学が籠められているように感じます。Y-3のスニーカーには、それぞれ個性的なネーミングがつけられているのがとてもユニークです。我が子のように、手塩をかけて生み出されたスニーカーに対する並々ならぬ愛が、たゆむことないファンを生み出しているのでしょう。
KUSARI II
シューレースが、鎖のようにバンドで固定されている、特徴的でユニークなKUSARI-II。Y-3のために特別に開発された、高い瞬発力を持つadidasの新技術boost™を搭載。モノトーンカラーにレッドを加え、スポーティーな機能性とストリートを見事に融合させています。
BYW B-BALL
バスケットボールシューズから着想を得てデザインされた「BYW BBALL(ブースト ユー ウェア ビーボール)」。足元にボリュームを置いた独創的で目を惹くデザイン。個性的なダッドシューズを探している方にお勧め。デザインもさることながら、革新的なテクノロジーを採用し、ステップが自然と大きくなるクッション性と反発力に優れています。
バックパック
大胆なロゴで、これ一つでサマになるバックパックは定番アイテムとしてお勧めです。超軽量のナイロン製で、パッド入りのショルダーストラップで肩の負担を減らします。サイドジップタイプで、中が見やすいのも◎。
ロゴパーカー
黒のスウェットに、あえて黒のロゴがクールで洗練された印象のロゴパーカー。スポーツモードコーデの代表アイテムです。
ロゴベルト
ロゴベルトは、ストリートモードコーデを簡単に演出することができる便利アイテムです。価格もリーズナブルで、初心者さんにまずお勧めしたいアイテム。カラーは、ブラックのほか、イエロー、レッド、オレンジなどがあります。上級者は、カラーアイテムに挑戦してもいいかも。
その他の人気アイテム
キャップ
ブラック×ブラックロゴのキャップが数あるキャップの中でも、コーデに取り入れやすいと大人気に。ロゴが大きく目立つ割には、ロゴ自体の主張が強すぎないので他のコーデと主張しあうことがなくなじみます。
トートバッグ
大胆なロゴに刺繍が施されたトートバッグ。取り外し可能なショルダーストラップがついていて、ショルダーバッグとしても使えます。コーデのアクセントにぴったりです。
ワイドパンツ
https://www.instagram.com/p/BiZi6o7j7oY/
おなじみのアディダス3本線のトラックパンツにY-3のデザインを取り入れた、ゆったりとしたワイドパンツ。ローライズして履くのが今風でおしゃれ。
Tシャツ
モノトーンコーデにさらりと合わせたいTシャツも必須アイテムです。黒×黒のオールブラックコーデ、黒×白のモノトーンコーデ、どちらも王道で楽しみたいですね。
愛用有名人
田丸麻紀さん
シンプルで上品なコーデに定評のある、モデルの田丸麻紀さん。ストリートのイメージの強いY-3のアイテムも、彼女が履いていると、すっきりとして上品に見えますね。硬派なアイテムが多い中、女性でも安心して取り入れやすいアイテムとなっています。ダブルジップで、着脱がラクチンなのもポイントが高いですね。
三浦翔平さん
俳優の三浦翔平さんはロゴキャップを愛用。Y-3は、ジャスティン・ビーバーなど多くのミュージシャン、アーティストにも愛されています。
カニエ・ウェスト
自らも、デザイナーとしてアディダスとコラボ商品を展開しているカニエ・ウェスト。Y-3のスニーカーも違和感なく、履きこなしています。オフ・ホワイトなど、他のストリートブランドアイテムとの相性も抜群なので、持っていて何かと応用が利いて便利なアイテムとなるでしょう。
新作アイテム
https://www.instagram.com/p/BoHIZDVg4eW/
18FWシーズン、イエロー×ブラックのロゴボンバージャケットが登場しました。ジャケットにプリントされたロゴの文字は、すべての始まりに繋がった一本の電話を象徴するメッセージがプリントされています。リバーシブルタイプになっていて、裏側はネイビーのサテン地で、ネック部分にシンプルなY-3のタグがプリントされ、両方楽しめる遊び心のあるデザインです。
ダイナミックで近未来的なレザーアッパーが印象的な、KAIWAが新シーズンに登場。ラグジュアリーなストリートシーンにお届けする渾身の逸足です。
FALL/WINTER 2018-2019コレクション
2018-2019コレクションでは、さらに進化を遂げた、Y-3の魅力がたっぷり詰まったロゴアイテムが登場。基本の理念は貫きつつも、新しいアイデアに満ちていて、毎回飽きさせません。
オールブラックコーデのイメージが強いY-3ですが、オールホワイトコーデが新鮮で高級感と清潔感を感じさせます。これからは、オールホワイトコーデが注目されるかもしれません。
韓国留学→フリーライター→現在は韓国で2児の子育てをしながら、バイマのパーソナルショッパーとして活動中。目標に向けて、日々邁進しています。
好きなこと:読書、ネットショッピング 尊敬する人:ホリエモン、デヴィ夫人