「敵を知り己を知れば百戦危うからず」ということわざがあるように、売上を大きく伸ばしていきたいのであれば、実際に稼いでいるバイヤーを分析し、自分のものにしていくのが一番の近道です。思うように商品が売れていないときは、同じ商品を出品しているバイヤーを分析して、売れていない原因を突き詰めていきましょう。
自分も売れていなくて、ライバルも売れていないのであれば、BUYMAでのニーズが低いために売れていない可能性が高いので、商品リサーチからやり直す必要があります。反対に、自分は売れていないのに、ライバルは売れているのであれば、第6章 4.出品後のメンテナンスの重要性で解説した、「販売価格」「配送日数」「バイヤーのイメージ」の3つがライバルと優位性を築けていなかったと考えられるので、商品のメンテナンスを行いましょう。
その3つを確認して優位性が築けているのであれば、アクセス数と欲しいもの登録数も確認してみます。アクセス数が少なければ、インプレッションの問題なので、キーワード、商品画像、タグを確認し、再出品してみます。再出品したら普通に売れた、ということはよくありますので、商品リサーチも出品方法も問題がないのに売れないという場合には再出品してみるのが有効ですよ。
【参考記事】再出品を楽に行えるように!出品画像を探しやすく管理する!
ライバルを分析して、自分の戦い方を知る
バイヤーの腕が試されるのは、商品リサーチ力ではなく、何と言っても仕入れ力であることは、第5章 1.仕入れ先リサーチとはでお伝えしました。実際に第5章 2.仕入れ先リサーチの方法を実践した方で、なかなか仕入れ先が見つからず挫折しそうになった…という方も多いのではないでしょうか?
今回はもう少し踏み込んだ内容でライバルの仕入れ先を暴く方法を解説していきます。さらに、ライバルはいくらの価格で仕入れてどんな戦い方をしているのかを把握できれば、自分の戦い方も自ずと分かってきますよ。第5章 2.仕入れ先リサーチの方法で見つからなかったという方も是非以下の方法を試してみてくださいね。
(1)ライバルの仕入れ先を見つけ出す
すぐに買付け先が見つからない場合、品揃えが良くて参入バイヤーが少ないショップや特別割引を受けているショップから買付けている可能性が高く、バイヤー側も買付け先がバレないように対策していることがあります。しかし、そういった優良な仕入れ先があれば、そのショップから積極的に出品している可能性も高いので、以下の2つの方法でリサーチしてみましょう。
ライバルの出品商品の内、同じブランドの他の商品をリサーチ
例えば、ヴァレンティノのハンドバッグの仕入れ先を探してみて仕入れ先が見つからなかったという場合には、同じライバルのヴァレンティノのショルダーバッグだったり、衣類やシューズなどをリサーチします。全ての出品商品を全て異なる仕入れ先から買付けているというのは考えにくいので、同じ仕入れ先であろう商品を探していくと仕入れ先が見つかるケースがあります。他の商品を探してみて買付け先が見つかったら、一番最初にリサーチをして仕入れ先が見つからなかった商品がないかチェックしてみましょう。
ライバルが同時期に出品した他の商品をリサーチ
出品一覧を「新着順」に並べ直して、一番最初にリサーチをして仕入れ先が見つからなかった商品の前後に出品されている商品をリサーチします。同時期に出品している商品であれば、同じ買付け先から出品商品を決めている可能性が高いので、この方法で見つかるケースがあります。
ライバルの商品ページからヒントを探す
サイズ展開があるシューズや衣類であれば、余程人気がない商品でない限り、ずっと全サイズが残っている状態はあり得ないので、「色・サイズ」欄の在庫一覧表を確認して、仕入れ先ショップとの在庫状況と一致しているかどうかを確認します。どのサイズも在庫状況が一致しているのであれば、ライバルもその仕入れ先で買付けている可能性が高いです。他にも買付地や買付ショップ、品番など記載しているバイヤーがいますので、商品ページを隅々確認し、仕入れ先の手掛かりとなるようなヒントを探しましょう。
(2)現地定価から買い付けたときの仕入れ費用を算出
仕入れ先が見つかったら、現地定価から買い付けたときの仕入れ費用を算出します。このときは一番低い仕入れ価格を知りたいので、海外送料は無料、関税は個人税率で計算をします。基本的に同じ通貨圏内であれば、直営店でもセレクトショップであっても、現地で販売されている定価というのはさほど変わりません。
セレクトショップであれば、多少の価格差が生じる場合もありますが、セール品でない限り10%以上の価格差が生じることはほとんどないので、仕入れ先ショップの商品ページの通貨を現地通貨に変更して、第5章 4.仕入れ費用の計算方法を参考に仕入れ費用を計算していきましょう。
算出した仕入れ価格とライバルの販売価格を比較し、利益がプラスになるのであれば、ライバルと同じ条件に出品できるので、早速出品します。
反対に、利益がマイナスになる場合は、そのライバルは何かしらの手段で安く買い付けていることが分かります。その具体的な例が以下の3つです。
・セール時期など安く買い付けできるタイミングで仕入れて在庫を持っている
・セール価格になっている仕入れ先ショップを知っている
・仕入れ先ショップから特別割引を受けている
そのライバルが無在庫で出品しているのであれば、どこかの仕入れ先でまだ買付けできるはずなので、もう少し他の買付先を探してみたり、ライバルより良い条件で買付けができるようショップに交渉してみたりと、まだまだ努力の余地はあると思います。
ただ、手持ち在庫で出品しているのであれば、セール時期でない限り、同じ条件で買い付けできる可能性は低いので、早い段階で「この商品は出品できない」と見極めていくも重要です。
このように、現地定価から算出した仕入れ費用とライバルの販売価格を比較することにより、自分が戦える商品とどのような条件が揃っていればライバルに勝つことができるのかが見えてきます。
仕入れ先リサーチはかなり根気がいりますが、この努力を惜しまない人こそがBUYMAで安定的に稼いでいる人たちの実態ですので、諦めずコツコツとやっていきましょう。